産業ガス業界辞典
Dictionary
産業ガス業界辞典
高圧充填
【High Pressure Filling】
読み:こうあつじゅうてん
日本のシリンダーガスは、一般的に14.7MPaで充填されている。在宅酸素用携帯容器など一部には19.7MPaのものもある。
充填圧力を上げれば、容器1本当たりの充填量が増すので輸送性や貯蔵性は高まる。
ガス消火設備用窒素容器は30MPaの高圧充填を行い、ヘリウムのような不活性ガスでも一部で30MPaの高圧充填仕様のものがある。
ただ、充填圧を上げると耐圧のために容器の肉厚も厚くなり、重量が増す、容器の原価も上昇する。
高圧充填のための充填インフラを整備しなければならないなどのデメリットもあり、高圧化のデメリットも存在する。
因みに日本で最も高圧でガスをハンドリングしているのが、FCV車載水素容器で70MPa充填である。ガソリン車並みの航続距離を得るための水素充填量を確保するため、高圧化していった。容器重量を削減するため、樹脂製ライナーに炭素繊維を巻いた軽量のタイプ4容器を使用している。